2月の5枚。

しっかり更新…。
ずっしりと質感のある作品ばかりです。どれもが凄い。

今月の5+4枚

金延幸子/み空(Japan,1972)
 優しい歌声。そしてどこかかなしげなフォーク。「おまえのほしいのは何」?
 シンプルなアコースティックサウンドがその先にある透き通る青空を思わせる。
Kestrel/same(UK,1975)
 ひねくれ英国ポップのマスターピース。ポップでプログレでハードロックでジャズロック
 メロトロンの洪水に、エレピがおしゃれさを添えるニクさ。
鈴木慶一とムーンライダース/火の玉ボーイ(Japan,1976)
 ジャムセッションのようで楽しくなるジャパニーズロックの金字塔。
 夕暮れから夜の東京下町の雰囲気をどことなく漂わせつつそろそろ歩くような。そんな音楽。
細野晴臣/泰安洋行(Japan,1976)
 トロピカルでエキゾチックでチャンプルー。力が抜ける。
 沖縄、アジア、カリブやらメインストリームから少し外れた音楽をことこと煮込んだ感じ。
岡林信康/岡林信康ろっくコンサート(Japan,1979)
 決して音質はよくないけれどのびのび演奏してる印象が伝わってくる。
 音楽にメッセージがのる。そんな稀有な時代だったのだろうか。
ザ・スターリン/虫(Japan,1982)
 初期衝動を音楽にするなら、そう、こんな感じかも。
 無意味という意味の追求か、はたまた何も考えていないのか。
Reinbert de Reewe/Satie: The Early Piano Works(1998)
 最もテンポの遅いSatie演奏の一つである作品集。
 おやすみ前に。静かな雨の日に。やさしい陽を浴びながら。
ゲルニカ/GUERNICA IN MEMORIA FUTURI(Japan,2002)
 80年代でありながらロックでもない。ポップでもない。はたまたテクノでもなく。
 戦前の歌謡曲を意識したようなアートワークと時代に迎合しない空気を纏った怪作群。
Sakanoshita norimasa/Meditation(Japan,2010)
 エレキギター1本。ギャラリーで演奏された音。静かに描かれる。
 午睡のような心地よさに瞑想へと引きずり込まれる。

次点の5+2枚

White Noise/An Electric Storm(UK,1969)
 サウンドコラージュの古典。喘ぎ声がエロい。中学生で聴いてたら人生少し変わってたかな。
 人力でサウンドコラージュを作るアナログ時代の途轍もない苦労は今では想像もつかない。
あがた森魚/乙女の儚夢(Japan,1972)
 暗く狭い畳の部屋で一人で聴きたい。70年代の匂いが立ちのぼってくるような感じ。
 儚さと切なさが入り雑じるこのやりきれなさはどこへ持って行けばいいのだろう。
紫/紫(Japan,1976)
 沖縄ハードロック。日本離れしてる。
 ハイテンションのこのサウンドでのデビューは相当に鮮烈だっただろう。
THE YELLOW MONKEY/GOLDEN YEARS SINGLES 1996-2001(Japan,2001)
 イエモンの後期ベスト盤。
 楽園、BURN、ラストシングル「プライマル。」まですべてが光る。
Takagi Masakatsu/COIEDA(Japan,2004)
 夜のキラキラした海をふらふらと彷徨う。漂う。
 David Sylvianを起用した"exit/delete"は圧巻。
no.9/Good morning(Japan,2007)
 爽やかな朝に打ち寄せるエレクトニカの波。Good morning.
 静かな夜に静かにひいていくアコースティックギターの波。Good night.
阿部芙蓉美/Birthday(Japan,2009)
 ハスキーなウィスパーヴォイスの魔力。包み込まれる。
 スローテンポのバラードがこれだけ似合う人もなかなか少ない。 

今月の5曲

お休みです。