Pablo Honey

diskunionにて。2枚組が1000円だったので思わず購入。DVDのないヴァージョン。

Pablo Honey: Collector's Edition/+DVD

Pablo Honey: Collector's Edition/+DVD


Radioheadの1st。1993年作。
Thom Yorkeの心象風景など知らない。そんなものは知らない。ただただゆっくり染み入ってくる。優しげに。例えばCreep。
もうRadioheadの初期といえばこの曲だろう。これが90年代初期の音。聴いて感じるしかない。一見するとグランジとかブリットポップの影響下にあることを感じさせる。轟音とまではいかないけどギターのかき鳴らし方はシューゲイザーの影響もあるのでは。*1
今でもゴロゴロと転がっている。こういう音楽は。でもこのアルバムが埋没せずに聴くに値する価値があるように感じるのはOK ComputerやらKid Aやらのアルバムがあるから。少なくとも俺にとってはそう思えてならない。バンドの音の変化を聴衆はこのバンドに少なからず期待しているし、期待してきた。そういう変化を感じ取るのがRadioheadを聴くことの醍醐味でもあるのだ。
Radioheadを聴くにあたって最初に聴くべきアルバムだとは思えないが一通りRadioheadを聴いたら触れてみるべきアルバムだとは思う。

*1:できれば「この音楽は何っぽい」だとか「こういうジャンルっぽい」だとかそういう評価はできるだけしたくない。でも現状の自分において、そういうやり方で音楽を規定する技術しか持っていないのは確かではある。そういうジャンルという不確定な周縁から不確定な音楽というものを規定していく批評というのは正しいのか正しくないのか、未だ自分では定立できていないところがある。