10月の5枚。

ペースは落ちず。相変わらずの調子で聴いている。

今月の5+2枚

King Crimson/Islands[2010 stereo mix](UK,1971/2010)
Stackridge/The Man in the Bowler Hat(UK,1973)
筋肉少女帯/最後の聖戦(Japan,1997)
筋肉少女帯/SAN FRANCISCO(Japan,1998)
The Strokes/Is This It(UK,2001)
Dec Burke/Destroy All Monsters(UK,2010)
Transatlantic/Whirld Tour 2010: Live in London(Sweden/UK/US,2010)


King CrimsonのSteven Wilsonリマスターは今月は2枚。ポセイドンのめざめとアイランド。管楽器が特に強調されて各パートがよりクリアになってるのはこれまでのSteven Wilson Mix同様。安定のリマスター。ボーナストラックが充実しているのがアイランド。特に言及しておきたい1曲については「今月の5曲」にて後述します。それにしてもクリムゾン史上、最も叙情的で美しいアルバムがよりクリアな音で聴ける。至高の1枚。
George MartinプロデュースのStacklidgeの3rd"The Man in the Bowler Hat"。牧歌的だけど引き締まっている。British Pop Folkになるのだろうか。プログレとも言われるStackridgeなのでロックと言われると拍子抜けしてしまうかもしれないが、ポップとしてこれだけ良質なものも珍しい。メロディアスなポップ性を兼ね備えた佳作。
筋肉少女帯2枚はライブの準備も兼ねて突発購入。"最後の聖戦"は最初から最後までハード。221B戦記につい目が行くけど全体的なレベルも高く、ほぼハードな路線が定着してきている印象。
セクシーなお尻のジャケが目に焼きついていたThe Strokesの1st"Is This It"。ガレージロックリヴァイバルの旗手として取り沙汰されるらしいけど、乾いたシンプルなガレージロックで必要以上にメランコリックにならない、でもメランコリックじゃないわけでもない。そんな絶妙なバランスの上に成り立った作品。このバランスが支持を得る理由なのではなかろうか。
Transatlanticは3CD2DVDというこれでもかと言わんばかりのフルヴォリュームのライヴアルバム。既に今年度1位と言ってもいい作品なのではないだろうか。CDよりもDVDを観てほしいのが正直なところ。これは年内に感想を書ければなと思ってます。一つだけ。どうせ死ぬなら"Whirlwind"を聴いてから死ね。

次点の5-2枚

King Crimson/In the Wake of Poseidon[2010 stereo mix](UK,1970/2010)
筋肉少女帯/キラキラと輝くもの(Japan,1997)
world's end girlfriend/Hurtbreak Wonderland(Japan,2007)


"ポセイドンのめざめ"はGreg Lakeのヴォーカルがついつい気になるリマスター。
"キラキラと輝くもの"はM2:小さな恋のメロディやM5:サーチライトなど粒揃いではあるものの前半の勢いに比べて後半の勢いに若干欠ける。ラスト4曲は…確かに悪くはないのだけれど。

今月の5+1曲

筋肉少女帯/カーネーション・リインカーネーション(最後の聖戦,1997)
筋肉少女帯/サーチライト(キラキラと輝くもの,1997)
相対性理論と大谷能生/乱暴と待機(Same,2010)
King Crimson/A Peacemaking Stint Unrolls[Previously unreleased](Islands,1971)
坂本真綾/DOWN TOWN(DOWN TOWN / やさしさに包まれたなら,2010)
Transatlantic/The Whirlwind(Whirld Tour 2010,2010)


筋少の中でも最もクールな曲の一つだと思われる"カーネーション〜"とサブカルロックでありながらかっこよさがしっかりと同居する"サーチライト"。やはり筋少でなければこういう曲は成り立たない。
King Crimson/A Peacemaking Stint Unrolls。Islandsのボーナストラックとして収められたたった4分の楽曲ではあるが、なんといってもメロディは"Larks' Tongues in Aspic Part One"。サックスがしっかり入ってくる点がジャズっぽく、ドラムが今ひとつもの足りない点など荒削りな面は多々あるものの既に混沌とした原形はできあがりつつある。これを聴くだけでもIslandsのリマスターは聴く価値がある。"太陽と戦慄"がリリースされる2年前には既に"太陽と戦慄"期のクリムゾン再結成のレールは敷かれていたのかもしれない。