The Mars Volta/Tremulant EP

Tremulant EP

Tremulant EP

US,2002


どこか頽廃的。動と静の対比がはっきりしていて頼もしい。荒々しいようでそれはドラムの所為だ。Cedricのヴォーカルもエコー多めで今とは少し異なる伸びがあるように思える。
このデビューEPにおいて荒削りだが既にThe Mars Voltaの道筋は見えている。予測不能なギターの進行とリズムの面白さ、加えてAt the Drive-inから引き継がれている「ごった煮」感は既に確立されているかにみえる。ここから00年代の文字通りの「プログレッシヴ」なロック*1は確かに発信されていたのだ。

Rating: 82/100

*1:あくまでも「プログレッシヴ」さを決めるのは客観ではなく主観だと思っている。彼らは形式的なジャンルとしてプログレッシヴ・ロックという分類は受けるかもしれないが、僕がジャンルの形式的な特徴からプログレに分類するのではないことをご了承いただきたい。些か主観的ではあるが彼らの実験性が少なくとも僕には「進歩的」に映るという話になる。