1968年の組曲

Shine on Brightly

Shine on Brightly

Procol Harum/Shine On Brightly(UK,1968


Procol Harumの2nd。1stに続いてほぼ40周年記念リマスター盤。
なんといっても圧巻はIn Held 'Twas in I。1968年にしてこれだけの大作を作り上げたことにまず驚く上に長尺でも全く飽きさせない魅力を放っている。むしろこの曲が現れるには時代が早すぎたかもしれない。ただIn Held 'Twas in Iにシタールを使っているあたりはやはりこの時代の音を想像させるものであるといえるだろうか。ジャケットもインド風の雰囲気がどことなく漂う不可思議なもの。
1st同様オルガンを主体としたブルース色の強いロックでありどこか懐かしい。しかし冒頭の曲を聴くと一見1stの同じ路線かと思うがそんなことはない。多くの「プログレッシヴ・ロック」なる音楽へと示唆を多く与えた作品であっただろうと思う。In Held 'Twas in Iは曲間の繋ぎこそ若干荒削りであり不自然なところもあるものの最初の語りが終わって曲が始まるところとフィナーレ部分の曲の持っていき方は感涙モノ。いつ聴いても鳥肌立つ。


このIn Held 'Twas in IといえばTransatlanticのカバー*1が大好き(むしろ今までこのカバーしか聴いたことがなかった)。かなり長い間この曲の原曲を聴きたかったのでようやく叶った。
1stとも2ndともボーナストラックが充実していてこれ以上言うことがない。満足の2枚。

*1:Transatlantic/SMPTe(US,2001)収録